こんにちは。不動産投資家のまさどん(@masadon-fudosan)です。
2020年から不動産投資を始め、アパート4棟・戸建4戸を所有しています。(2022年3月現在)
今回は、セミリタイアを目指すなら地方で不動産投資を行う方が有利である理由や、地方で不動産投資を行うデメリットについて解説します。
・これから不動産投資を始めたいけど、エリア選定に迷っている。セミリタイアやFIREをしたいなら、地方で不動産投資を行うべき?
・地方で不動産投資を行うメリットやデメリットを詳しく教えてほしい。デメリットに対して、どのように対処すればいいの?
・人口が減り続ける地方で不動産投資を行うのは危険じゃない?
・不動産投資の市場として、岐阜はどう?やりやすい?やりづらい?
この記事をご覧いただくことで、
セミリタイアを目指すなら地方で不動産投資を行うべき理由や、地方で不動産投資を行うデメリット
がわかるようになります。
気になる方は、続きをご覧ください。
セミリタイアしたいなら不動産投資は地方が有利だと思う3つの理由
- 土地が安い
- ライバルの不動産投資家が少ない
- 生活費が安い
土地が安い
地方で不動産投資を行う最大の魅力は、土地が安いことです。
都会よりも不動産価格が低くなり、地方の方が高い利回りになります。
そして、地方だと現金買いがしやすいことも魅力の一つです。
以下の表で東京と地方の地価を比較すると、当然ですが、地方はかなり地価が安いことがわかります。
物件価格の比較シミュレーション|築30年の中古戸建&土地面積30坪の場合
以下のような物件を想定して、価格を比較します。
- 築30年の中古戸建(木造)
- 土地面積30坪
上記の表(令和3年都道府県地価調査)から、計算します。
坪単価
- 東京都の住宅地の平均価格=380,900円/㎡→125.7万円/坪
- 岐阜県の住宅地の平均価格=32,376円/㎡→10.7万円/坪
土地
- 東京都:3771万円(125.7万円×30坪)
- 岐阜県:321万円(10.7×30坪)
建物
耐用年数オーバーなので、価格をゼロとして計算することにします。
- 東京都:0円
- 岐阜県:0円
土地建物
- 東京都:3,771万円(125.7万円×30坪)
- 岐阜県:321万円(10.7×30坪)
築30年の中古戸建を買うのに、東京都では3,771万円必要なのに対して、岐阜県では321万円あれば購入できます。
約300万円であれば現金買いできる人も少なくないと思いますし、万が一失敗したとしても致命的なミスにならないで済むはずです。
また、地方の物件は買いやすい価格なので、規模拡大がしやすく、資産所得を増やしやすいと言えるでしょう。
ライバルの不動産投資家が少ない
統計データはありませんが、都会よりも地方の方が不動産投資家が少ないと言えるでしょう。
地方に不動産投資家が少ないと思う理由①
2021年以降、物件価格が高騰して買いづらいと言われていますが、私の投資エリアである岐阜では、それほどその影響を感じていません。
実際のところ、2021年に優良物件が買えましたし、現在でも不動産屋から未公開物件の紹介が定期的に入ります。
地方に不動産投資家が少ないと思う理由②
お付き合いのある売買仲介の不動産屋いわく、「不動産投資家は少ない」とのこと。
いつも未公開物件の情報がもらえる不動産屋に、情報をくれる理由を聞いたところ、このように言われました。
この辺りで収益物件を買うのは、まさどんさんしかいませんから。
あわせて読みたい
2021年に買った物件を紹介しています。
※中古戸建は、まだ記事にできていません。
【不動産投資:中古1棟アパート】築32年・重鉄|利回り14.9%の事例 【アパート用地】536万円の土地が70万円で指値できた理由!相続人不存在の事例生活費が安い
政府統計ポータルサイトのデータをもとに、1人暮らしの地域別の生活費を各地方で比較しました。
ただ、住居費が1.5万円~2.7万円という数字なので、アパートを借りて1人暮らしをするなら生活費は20万円前後になると推測できます。
政府統計ポータルサイトでは、上記のようなデータですが、都会と地方の両方に住んだことがある感覚としては、地方の方が生活費が圧倒的に安いと感じています。
特に住居費が大きく違うので、家賃を比較します。
家賃比較|築10年の賃貸物件
以下の物件で、東京都23区内(仮に杉並区で検索)と岐阜市で家賃を比較します。
- 築10年の木造アパート
- 2LDKで面積50~60㎡
家賃
- 東京・杉並区:13~14万円
- 岐阜市:7~8万円
ざっくりとした比較しかできませんが、岐阜の方が圧倒的に家賃が安いです。
セミリタイアを達成するためには、
資産所得>生活費
という状態をつくる必要があるので、資産所得がつくりやすく、生活費が安い地方の方が、セミリタイアしやすいと言えます。
2022年にセミリタイアできましたが、都会に住んでいたら一生セミリタイアできなかったと思います。
不動産投資を地方で行う時に気をつけなければいけないリスク
- 人口が減り続ける
- パートナーとなる業者の数が少ない
人口が減り続ける
不動産投資を地方で行う最大のリスクは、人口減少です。
人口減少することで、賃貸需要が低下するため、空室リスクに気をつけなければいけません。
「平成30年(2018年)の住宅・土地統計調査」によると、全国で空き家は848万9千戸、空き家率は13.6%となり、ともに過去最高となりました。
さらに、人口減少は加速すると予測されていますので、長期的な視点でずっと人が住み続けるエリアを選ぶことが極めて重要になります。
パートナーとなる業者の数が少ない
不動産投資では、色んな業者と連携する必要があります。
以下のようなパートナーの数が都会に比べて少ないこともリスクの一つです。
- 売買の不動産屋
- 管理会社
- 金融機関
- リフォーム
- 火災保険
不動産投資を地方で行う場合、よくあるのが、物件の近くに賃貸仲介の不動産屋がないことです。
事例紹介|管理会社がいなくて困ったケース
地方で不動産投資をして困った事例を紹介します。
戸建2号の管理会社選びで困りました。
戸建2号の管理会社を選ぶ時に困りました。
田舎のエリアだったため、管理会社の候補は2社しかありませんでした。
- A社の管理料=5,000円(家賃の約11%)
- B社の管理料=3,500円(家賃の約8%)
家賃45,000円の物件であるため、それぞれ家賃に対してA社約11%、B社約8%でした。
管理料の相場は家賃に対して3~5%前後という認識だったので、かなり割高になってしまいました。
おそらく、もっと市街地のエリアを選べば、管理料が安い管理会社との出会いがあったのかもしれません。
不動産投資を地方で行うリスクへの対処方法|人口減少
繰り返しになりますが、不動産投資を地方で行う最大のリスクは、人口減少です。
さらに今後、地方は人口減少が加速します。
地方で不動産投資を行うのは、リスクが高すぎるからやらない方がいい!
そのような意見もあるかと思いますが、私は、リスクヘッジすれば大丈夫だと思います。
その人口減少に対するリスクヘッジ方法は、以下のとおり。
- 短期間で回収する
- 長期的に賃貸需要が高いエリアを選ぶ
- 人の入れ替わりが激しいエリアを選ぶ
短期間で回収する
20年後や30年後の賃貸需要を予測するのは、現実的には不可能だと思いますが、5年後や10年後であれば、ある程度は予測することができると思います。
地方であっても簡単ではありませんが、高利回りに仕上げて5~10年で回収するようにして、リスクヘッジをします。
5~10年で回収するということは、実質利回り10~20%ということです。
- 5年で回収:実質利回り20%
- 10年で回収:実質利回り10%
地方の物件の場合、最低でも実質利回り10%以上に仕上げることをオススメします。
長期的に賃貸需要が高いエリアを選ぶ
投資エリアが地方の場合、長期的に賃貸需要が高いエリアを選ぶことが大事です。
具体的には、地域の中心地を選ぶことです。
同じエリアでも、田舎から中心地に人は流れます。
地方で不動産投資を行う場合、以下の施設が近くにある物件を選ぶことをオススメします。
- 役所の本庁
- 総合病院
- スーパー
- コンビニ
- 金融機関
- 学校
- 公園
- 駅
人の入れ替わりが激しいエリアを選ぶ
投資エリアが地方の場合、人の入れ替わりが激しいエリアを選ぶことが大事です。
人の入れ替わりが激しいエリアは、賃貸需要が高いです。
例えば、このようなエリアです。
- 大企業がある
- 大学がある
- 近くにアパートがたくさん建っている
- 若いファミリーが引っ越してくる
- マイホーム用の分譲地が売られている
事例紹介|エリア選定で失敗しました
エリア選定で失敗した事例を紹介します。
人の入れ替わりがないエリアを選んでしまいました。
戸建3号は、客付けに苦戦しました。
- スーパー、コンビニ、金融機関徒歩まで徒歩圏内
- 小中学校まで約1km
このように生活するのに便利なエリアを選びましたが、物件購入後に、人の入れ替わりがないエリアだったことに気づきました。
そのエリアは、同じ人がずっと住み続けているエリアで、他地域から人が入ってこないエリアだったので、客付けできるまで3ヶ月以上かかりました。
地方で不動産投資はどうなの?|岐阜の市場について解説
私の投資エリアは、岐阜県南部~愛知県北部です。
メインは岐阜県南部なので、岐阜の市場のメリット・デメリットについて解説します。
岐阜で不動産投資を行うメリット
私が岐阜のエリアで不動産投資をして、感じているメリットは以下の2点です。
- 名古屋までアクセス良好
- 土地が安い
メリット①|名古屋までアクセス良好
岐阜県南部から名古屋へのアクセスは良好で、名古屋に通勤する人も多く居住しています。
JR東海道本線やJR中央本線、名鉄犬山線など、名古屋駅まで乗り継ぎなしでアクセスできる鉄道が走っています。
JR岐阜駅からJR名古屋駅まで20分ですし、名鉄新鵜沼駅から名鉄名古屋駅まで30分。
所有物件の中でも、名古屋までのアクセス良好なエリアは客付けしやすいです。
メリット②|土地が安い
岐阜の魅力は、土地が安いことです。
今まで買ってきた物件の坪単価は、3~20万円程度。
現金買いできて、規模拡大しやすいことがメリットだと感じています。
参考までに、自治体ごとの坪単価の比較表です。
岐阜で不動産投資を行うデメリット
私が岐阜のエリアで不動産投資をして、感じているデメリットは「人口減少」です。
- 今後、人口減少が加速する
- 空室率が高い
デメリット①|今後、人口減少が加速する
どの地方にも言えることですが、地方で不動産投資を行う最大のデメリット(リスク)は、「人口減少」です。
岐阜では、将来的に人口がかなり減る、と予想されています。
残念ながら、賃貸需要がしぼんでいくのは確実なことです。
どのようにして、不動産賃貸業を成立させるのか
よーく戦略を練る必要があるでしょう。
デメリット②|空室率が高い
今後、人口が減り続けると予想されているわけですが、知っておかなければいけないのは、現状、既に空室率が高いということ。
岐阜県内では、既に約15~30%が空室になっています。
当然のことですが、貸家を提供すれば必ず入居者が入るわけではないので、エリアや物件の選定、部屋(家)づくりにこだわって、入居者に選んでもらえるように努めなければいけません。
まとめ
この記事での要点は、以下のとおり。
- 不動産投資を地方で行うメリットは、「土地が安い」「ライバルの投資家が少ない」「生活費が安い」こと。
- 地方は土地が安いので、「高い利回りになりやすい」「規模拡大しやすい」。
- セミリタイアを達成するには、「資産所得>生活費」の状態をつくること。そのため生活費が安い地方の方が、セミリタイアしやすい。
- 不動産投資を地方で行う最大のデメリット(リスク)は、「人口が減り続ける」こと。
- 不動産投資を地方で行う場合、必ず人口減少に対してリスクヘッジをすること。
- 岐阜県南部の魅力は、「名古屋までアクセスが良好」「土地が安い」こと。
今回は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。